続「上井覚兼日記」を読もう講座 第5回参加
午前中は宮崎市高岡町の龍福寺墓園へお世話になった方の墓参りに数人で行ってきました。入り口には、仁王様が迎えてくれます。(どうもググってみると、宮崎市の指定史跡の仁王様で、龍福寺は島津義久が創建したとかでタイムリー。googleマップ検索したら青島に龍福寺とあるが移動したのか?)墓園には古い石碑がいろいろありそうでした。今度近く通るときにちゃんと訪れてみたいものです。
で、午後は上井覚兼日記講座へ。たくさんの受講者がいらっしゃってました。今回は、天正十四年(1586年)6月後半、7月の日記解説。通常3ヶ月前後進みますが、今回は1ヶ月半と覚兼がもりもり日記を書いてます。パンフレットに「筑前岩屋城をがんばって攻め落とすよ」とある通り、今回は最後に岩屋城を攻め落とす内容で面白く新名先生の解説を聞いてきました。
岩屋城は太宰府天満宮や九州国立博物館の近くで、山城だけど道路が通っていてアクセスが良さそうなので、いつか城を攻めてみたいです^^ その後、googleマップみてみたら岩屋城跡の口コミで、駐車場はないとのことなので要注意(汗)
来月の講座は当初9月16日(日)予定でしたが、9月17日(祝)へ変更になっているとのことですのでご注意を。
天正十四年(1586年)、6月後半、7月の整理や雑感
- 前回、豊後攻めの方針(肥後口と日向口と双方から向かう)からが決まっていた。が、中国(毛利)に派遣していた使者(善哉坊)が戻ってきたら、また鬮引くことになって、日向衆(覚兼など)筑紫方面へ出陣することになったと連絡がきた。
- 宮崎から八代方面へいって北上して筑紫に入るのは遠いね。
- 入田義実が大友氏と手切れが判明して、外聞実儀(対外的評判、世間への体裁)のため日向衆(島津家久や覚兼その他)はみな日向から応援に行きたそう。島津義久と島津忠平(義弘)へ再確認することにして、出陣せず・・・
- 家久はずっと病気かな。
- 7月7日。島津義久が激怒していることが判明。籠城されたり、川上忠堅(沖田畷の戦いで大将龍造寺隆信の首を上げた武将)が戦死したり、状況が思わしくないなか言うこと聞かないから怒り倍増か(汗)
- 7月9日。急いで(?)準備して、出立。
- 7月12日。濫妨人(らんぼうにん)が女や童ら数十人連れて帰る。とか、戦場から人をさらってくる様子は衝撃的。
- 7月14日。「弁明」、「忠平とのやりとり」、「寄合中(老中)とのやりとり」など盛りだくさんの長文。
- 7月17日。これまた長文。義久からの返事にて、過去の遅陣したことや、早く行けといわれて向かって功績をあげたのにお礼がないとか、義久が根に持っていたことが具体的に言及されている。これだけ覚えていたりしているのは、義久が覚兼に期待している現れなのだろうと感じた。こういうの使者を通じて伝えられているが、近くに二人いそうだが直接は話しないものなんですな。直接合うと激怒が倍増しよからぬ方向にいかないための方策(慣習)か。
- 7月20日。夢の話がでて、心易で占っている。心易って夢占いか何かかなと思って、ググってみたら、梅花心易なる情報が溢れていた。じゃらじゃら持つ棒(筮竹)とか使わない易で、数字を選んでそこから、なんちゃらかんちゃら(笑)。国立国会図書館デジタルコレクションの「梅花心易即座考」に詳細が書かれてそう。
- 7月22日。岩屋城から1里手前辺り。作戦会議。
- 7月23日。雨のため明日の攻撃延期。只一人読経とのことで、緊張しているんだろう。
- 7月24日。看経(黙読のようだ)。数千返となえた。攻撃直前で心を落ち着かせているのであろう。
- 7月25日。看経。密偵が討ち取られ、多く所持していた手紙に、中国衆(毛利勢)の神田元忠(三浦元忠)が門司に在陣していることがわかる。
- 7月26日。長文。軍議の結果、覚兼の手勢が少なし。増やすように抗議しても通らず。山田有信(後の高城合戦ででてくる高城城主だから今回は戦死してないのだろう)らに決死の覚悟を伝え、翌朝城攻を伝達。
- 7月27日。長文。寅刻(午前4時)頃夜明けと同時に攻撃スタート。途中、具体的な武将のの動きや負傷や戦死の状況を記載。覚兼も顔面に鉄砲を一発受けた。過去の合戦で功績あった武将も結構亡くなっている。午未刻(午後1時)頃ことごとく場内の敵を討ち取った。
- 7月28日。宮崎衆中ことごとく負傷。撤退を願い出る。「山くぐり」とあったのでぐぐったら忍者とかでてきた。先日討ち取られた密偵のことか。
- 7月29日。諸軍衆は立花城へ出陣。覚兼ら撤退。八代(義久?)からの使者からご苦労との言葉があったようなので、遅参が汚名返上されたのかな(?)
中世島津氏研究の最前線
新名先生の新刊が今月上旬amazon君から届いてるのでぼちぼちと読み進めてみたいと思う今日このごろです。
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